11 年前の 2 月に、このブログでこんな記事を書いていました。
今回は、全く違う切り口で「プロ」と「仕事」について書きます。
特に、11 年前の記事と関連する内容ではありません。
よほどの単純作業を除き、一つの仕事をある程度長く続けているビジネスパーソンであれば、ほぼ全員が「その道」の高度な知識と技術を有しているだろうと思います。
素人の前でその知識と技術を披露すれば、きっと「私のような素人にはとても無理だ。今から頑張っても、このレベルに達するには何年もかかりそうだ。さすがプロだ。」と感心されることでしょう。
たとえ「その業界の中では二流」であっても、素人の目には「卓越した技能者(=プロ)」として映ると思います。
そりゃそうです。
それを仕事にして何年も生活してきた結果なのですから。
それは、決して特別なことではありません。
ほとんどのビジネスパーソンは、「自分の仕事」については「素人が逆立ちしても勝てないプロ」です。 それは当たり前のことであり、だからこそその仕事で飯が食えているのです。 また同時に、ほとんどのビジネスパーソンは、「自分の仕事以外」についての素人でもあります。 複数分野に秀でた器用な人も稀にいますが、複数と言ってもせいぜい片手で数えられる程度でしょう。 |
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そう。 誰もがプロであると同時に、素人なのです。「その道」において二流だろうが一流だろうが、所詮は「それ以外全部の素人」です。
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医者や弁護士でも、自宅で漏電が起きてしまったら専門業者を呼ばざるをえません。 年収は自分の半分以下であろう職人を頼らなければ、テレビも見られません。 アメリカ合衆国大統領だって同じことです。 それが普通です。 多種多様なプロを頼って、初めて生活が成り立つのです。 |
そして、そんなプロ達に払う報酬を稼ぐためには、自分自身も何らかの道でプロとなり、報酬を得なければなりません。
「仕事」とは、そういうものなのだと思います。
現代の正常な経済活動においては、「仕事」の「報酬」は通貨で払われます。
しかし、「通貨」の姿を借りて本当にやりとりされているのは、「プロとして働いた労力&プロになるまでに費やした労力」なのだと思います。