OS インストール時に勝手に作られるこの「システムで予約済み」パーティションですが、実は作らずに OS をインストールすることも可能です。
そうした場合、Bootフォルダなどが自動的にCドライブ内に作成されます。つまり、Windows Server 2008 やWindows Vistaと同じスタイルになるというわけです。
以下に、私が実際に行った手順を紹介します。
※Windows Server 2012 の Hyper-V 上の仮想サーバーにて、Windows Server 2008 R2 SP1 を用いました。
1. サーバーをOSインストールメディアから起動します。
2. 最初の画面で言語やキーボードを選択した後、そのままストレートにOSをインストールするのではなく、まずは「コンピューターを修復する」を選択して「システム回復オプション」を起動します。
3. ラジオボタンの選択は既定(上下二つのうち、上側にチェックが入っていると思います。)のまま「次へ」ボタンを押し、次の画面からコマンドプロンプトを起動します。
4. コマンドプロンプトにて"diskpart" を実行し、下記 -a) 〜 -h) のコマンドにより、OSをインストールするCドライブを作成します。
-a) list disk
現在接続されているHDDの一覧を表示します。
-b) select disk X
OSをインストールしたいHDDを選択します。
X には、a) にて確認したそのHDDのナンバーを入れます。
-c) clean
現在そのHDD内にあるパーティションやデータを一掃します。
-d) create partition primary
そのHDDに新しいプライマリパーティションを作成します。
特にサイズを指定していないので、そのHDDを余すところなく目一杯使います。
-e) list vol
HDDにボリュームが作成されたことを確認します。
-f) select vol Y
作成されたボリュームを選択します。
Y には、e) にて確認したそのボリュームのナンバーを入れます。
-g) assign letter=C
ボリュームにドライブ文字「C」を割り当てます。
-h) list vol
ボリュームにドライブ文字「C」が割り当てられた事を確認します。
5. ウィンドウ右上の[×]でコマンドプロンプトを閉じ、同様にシステム回復オプションも閉じ、「Windows のインストール」画面に戻ります。
6. ここから先は通常のOSインストール手順と基本的に同じです。インストール場所を選択する画面では、先ほどdiskpartコマンドにより作成したCドライブを選択します。
7. OS インストール完了後、ログオンして「ディスクの管理」画面を開き、「システムで予約済み」パーティションが無い事を確認します。
さて、「システムで予約済み」パーティションが無い状態というのは、通常と比べて何がちがうのでしょうか?
試した限りでは、「Windows Server バックアップ」にて、「ベアメタル回復」オプションを選択せずにCドライブ単体をバックアップした場合にも、そのバックアップデータから新品HDDへのベアメタル回復が可能であることを確認しました。(通常はできないことです。)
※可能だとは言っても、このような回復は正式にサポートされる方法ではないはずなので、万が一回復に失敗しても自己責任となります。