選挙で投票すべき根拠

私は特に政治に関心が高いわけでは無いが、どんな選挙でも必ず投票するよう心掛けている。

そして、たとえ自分の考えと一致する候補者がいなくても、消去法で「一番近い候補者」を選ぶようにしている。

それはなぜか。

 





   




   

 
<理由1>

そもそも、各種政治課題に対する持論や政策が自分と一致する候補者など、そうそう滅多にない。

有権者がそんな理由で棄権することが当たり前になってしまったら、投票率は10%を切ってもおかしくは無いだろう。

その結果、僅かな投票数の中での上位候補者が当選することになる。

それでは、特定の政治・宗教団体など「必ず投票する人達」の「固定票」を持つ候補者ばかりが圧倒的に有利になってしまう。

その「固定票」は全有権者数の中では少数かもしれないが、全有権者のほとんどが棄権したら関係ない。

結果的に、特定団体の思想ばかりが政治に反映されることになりかねない。

投票しなかった者の考えがどのようなものであれ、当選した政治家はそんなものを省みないだろう。

また、投票率が低いからこそ当選できた政治家が、投票率を上げる政策を行うことも無いだろう。

そういった候補者ばかりを有利にしないためにも、消去法でもいいから誰かに投票したほうが棄権するよりずっとマシである。

 

 

<理由2>

自分の考えに一番近い候補者でも「なお距離がある」と感じた場合、そんな候補者に投票するのは気がひけるかもしれない。

しかし、裏を返せば「他の候補者達はさらになお距離がある」ということでもある。

そんな候補者が当選してしまったら、それこそが自分にとって「一番不都合な結果」のはずだ。

その可能性を少しでも引き下げるためにできる唯一の対抗策こそ、「一番近い候補者に投票する」ことに他ならない。

選挙を通じて政治に反映されるのは、投票した者の考えだけだ。

棄権するということは、自分の考えから一番遠い候補者を有利にしているだけである。