文書の意味を見直そう <2> 「品質方針」 前篇

今度は、「品質とは何か?その方針とは何か?」を考えてみます。
ISO9001の認証を取得されている企業では、必ず「品質方針」というものが定められているはずです。
そう要求されていますから。
文字通り「品質」の「方針」なわけですが、認証取得活動を始めるまで
そんなものを定めたことが無かった企業にとっては、
いまいち掴みどころが無く、どういう風に定めればよいのか迷うと思います。
しかし、他の多くの文書や概念と同じく、ズバリ同名の文書は無くとも、
実質的に内容が類似している文書・概念なら、大抵はすでにあるはずなんです。
独特のISO語に惑わされる必要はありません。
結論から言いますと、品質方針の場合、それは「経営理念」や「事業方針」に該当すると思います。
そういったタイトルのものを、Webサイト上に掲げている企業も少なくありません。
ぴったり一致するとは限りませんが、両者の性質はかなり近いと言って良いと思います。
なので、わざわざ新しいものを考える必要は無いはずです。
経営理念や事業方針が全くない企業なんて、そうそう無いはずです。
つきつめて考えたことがない経営者でも、なんとなく胸の内に抱いているポリシーがあるはずです。
では、経営理念・事業方針と品質方針を、なぜほぼ同一視してよいのかは、
次の記事に書きます。
<続く>