さて、そろそろまとめに入ります。
たまたま、記事を書くきっかけが「購買先評価」だったので、
それをモデルに書いてきました。
しかし、これまで書いたことは、ISOにまつわる各種制度全般に
あてはまることだと思います。
品質を生み出すのが現場であるなら、
品質のマネジメントシステムもまた、
「現場の、現場による、現場のための」マネジメントシステムであるべきです。
そしてその主体となるのは、現場を監督する「中間管理職層」と、
その方々を管理する「経営層」であるのが自然のはずです。
そもそも、どんな会社だって中間管理職は現場を監督しているはずだし、
経営層は中間管理職を管理しているはずです。
ISOを導入するからといって、まったく新しいことを始めるわけではないはずです。
もちろん、部分的に足りない点はあるでしょう。
しかしそれはやはり既存の監督・管理の補完や延長として
中間管理職層や経営層の方々自身の手で行われるのでなければ、
「マネジメントのレベルが上がった」とは到底言えないはずです。
少々極論ではありますが、わざわざ「ISO担当者」を集めて
推進室や事務局を新設すること自体、
ISOを現場から引き離す行為ではないでしょうか。
逆に、日頃は別々に仕事をしている各部署の管理職を集め、
部門横断型の組織を作って臨むのであれば、むしろ有効かと思います。