Cloudforce2011 Japan 【前編】

日付としては前回のKintoneの記事よりも前になるのですが、
2011/12/14(水)、15(木)に、芝公園のプリンスタワーで開かれた、
「Cloudforce2011 Japan」というSaleforceのイベントに行ってきました。
Salesforceとは、簡単に言えばCRM(顧客管理)やSFA(営業支援)を中心とした
クラウド上のWebデータベースサービスです。
デフォルトの機能に、ユーザー(要管理者権限)が自分で自由に
大小さまざまな機能追加を行えることが特徴です。
初日は、マーク・ベニオフCEOによる基調講演とセミナーを一つ聞いたのですが、
Salesforceの機能的な説明というよりは、facebookやtwitterに代表されるような、
「ソーシャル革命」について、多くの時間が割かれていました。
もちろん、それにSalesforceがどう対応して行くのか、という説明も付随しますが。
アラブ・北アフリカ各所の反政府運動における、「Facebook有難う」という落書きの写真を見ました。
これまで、「IBMありがとう」だとか「Microsoftありがとう」というような落書きはありません。
これは、昨今の「ソーシャル」なサービスが、社会に与える影響の大きさを物語っています。
ネットを通じて個人(社員および顧客)がソーシャルに繋がることが当たり前になった現在、
会社や製品がそれに乗り遅れてはいけないんですね。
(それらが分断されてしまうことを、ソーシャルデバイドと呼んでいました。)
そこでSalesforceでは、twitterのようなつぶやき機能である「chatter」
社外の人間とコミュニケーション出来るだけでなく、
facebookやtwitter上のの情報も取り込めるようになっています。
ユーザーがfacebook上で入力した問い合わせに、サポート担当者がSalesforceで回答すると、
ちゃんとfacebookに反映されてる、というデモや、
facetimeを使って相手の手元の映像を送ってもらいながらサポートする、というデモが実演されました。
前職ではSalesforceを使っていましたが、chatterのサービス開始前に運用が安定していたので、
その運用を変えたくないがためにchatterは導入しませんでした。
食わず嫌いをせずに使っていればよかったかな、と少々反省しています。
chatterは、twitterと同じで誰でも無料でアカウントを作成出来ます。
別にSalesforceのユーザーである必要はありません。(別途有料コースもあります。)
そして「社内用twitter」としてクローズドな使い方が出来るだけでなく、
特定のグループを社外の関係者に公開し、コミュニケーションを取る事が出来ます。
(相手がchatterアカウントを持っていなかったら、招待メールを送ります。)
とにかく、ソーシャル革命に乗り遅れず、ソーシャルであることを活用すべきだ、という主張でした。
余談ですが、基調講演の様子はfacebookでも生中継されていました。
生中継といえばユーストリームだと思っていたましが、facebookも多くの機能を取り込んでいるようです。
一通りなんでも出来るサービスと、単機能に特化したサービス。生き残るのはどっちでしょうか・・・
サービス同士の連携が活発になったことも「ソーシャル革命」のポイントなのだと
個人的には思うのですが、この先どうなっていくのだろうか。
単機能に特化したサービスと、それらを統合して表示する機能しか持たない
ポータルサービスとに、明確に分化するという可能性も有るでしょうか・・・?
<つづく>


【追記】2012/01/03
恥ずかしながらタイトルのスペルに「d」が抜けていたので修正いたしました。