IEよさらば

Microsoftのブラウザ「Internet Explorer」が、とうとう寿命を迎えます。

その日は2022年6月15日。
まだあと一年一ヶ月弱あります。

 

Microsoft公式情報はこちらをご確認ください。

 

なんだかんだで、ズルズル延長されそうな気がしないでもありませんが。
サポート終了後のWindows XPでも、影響が大きそうな脆弱性についてはセキュリティパッチがリリースされましたしね。
KB4500331等)

 

日本語版Wikipediaによると、IEの最初のバージョンは1995年発売のWindows95にバンドルされていたそうです。

十年前(2011年頃)にはすでに後発のFireFoxやChromeにシェアを奪われつつあり、「IEの独自仕様に合わせて設計されたWEBサイトが、他のブラウザではうまく表示されない」現象が問題になっていました。

2015年にはMicrosoft自身がIEに代わるブラウザとしてEdgeをリリースしているので、それから約7年というのは「ずいぶん粘ったな」という印象です。


正直、製品としての賞味期限は十年前に切れていたと思います。

 

それでもしぶとく生き残ってきたのは、「IEの独自仕様に合わせて設計されたWEBサイト」がいまだに多くあるからだと思われます。

おそらく、「細かい改修では対応できず、一から作り直す必要がある」ものの、その予算が取れない事情があるのでしょう。

そうして問題を先送りしてきた組織も、今回やっとMicrosoftが明確にIEの寿命を発表したことで、重い腰を上げざるを得ないかもしれません。
(WEB業界にとっては、”特需”になりえるかも?)

なお、WEBシステムを多様なブラウザに対応させるための苦労については、楠正憲氏(元Microsoft、現Japan Digital Design株式会社CTO)が書かれている下記記事が参考になります。

何故お役所ってオワコンIEが大好きなの?】COMEMO 2020/07/18

 


なお、興味本位で「お役所」の「電子申請サイト」をいくつか見て回ったところ、すごいものを発見してしまいました。

 

 

それは、長崎県の電子申請システムの動作環境です。

対応OSとして、Windows10だけでなく8.1(2013年10月リリース)すら表記されていません。
Vistaも7も8も、すでにサポートが終了しています。

2013年10月以前から放置されているものと思われます。

来年の6月15日までにどうにかなっているといいのですが、すでにサポートが終了したOSの表記がそのままになっているわけですから、あまり期待はできません。