不況時にすべきこと。

先日、某グループウェア専門企業の株主総会に行って参りました。
発表された事業計画のなかに、こういったものがありました。
「あらためて、グループウェア事業に特化する。
 買収したものの、思ったようなシナジーが出なかった子会社は売却してゆく。」
いわゆる、「選択と集中」ってやつですね。
景気の良い時には、さらなる成長の可能性を模索し、未知の領域であっても
積極的に手を伸ばすことが大事だと思います。
そうしないことには、時代に取り残されかねません。
しかし、不況時は逆です。
そもそも未知の領域に手を伸ばす体力など、多くの企業には無いでしょう。
既知の領域が重要になってきます。
既知の領域とはつまり、すでに明らかになっている「自社の長所と短所」のことです。
長所に特化することがまず第一義。
そして、その足を引っ張る短所を埋める。
この2つが重要だと思います。
これは、企業のプロモーション活動にも影響します。
(特にBtoBの場合)
顧客の関心が「自社の既知の長所(と短所)をいかに伸ばすか(埋めるか)」
というテーマに向いているのであれば、
その顧客にモノやサービスを売る側も、自社のセールスポイントを分かりやすく明確にした上で、
「我々はそんなあなたの力になることが出来ますよ」と訴えかけなければいけません。
革新的なサービスや概念を創りだし、聞きなれないキャッチコピーを掲げても、
なかなか顧客は振り向いてくれないと思います。
「なんだかよく分からない、目新しいもの」は敬遠されてしまうでしょう。
たとえ自社のセールスポイントが革新的なものであったとしても、
最低限、顧客が最初に目にするキャッチコピー等は分かりやすくすべきだと思います。

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    物事をわかりやすい形に翻訳してから消費者やユーザーに届ける。これまで広告代理店や商社が行って来た諸々の業務が開発フェーズで必要とされています。全ての事において複雑化の速度が尋常でないので、何も考えずに開発してしまうと製品化の際に得体の知れないものになること必至です。

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    コメントありがとうございます。
    ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか?
    私はこの一年を振り返って、反省したりしなかったりしています。
    「スティーブジョブス 超仕事術」という本を読みました。
    (竹内一正 著  日本実業出版社 刊)
    その48頁から引用します。
    <引用開始>
    フィリップスの技術部門のマネージャーたちに、
    製品をいくつか持ち帰らせて、きちんと扱えるか調査が行われた。
    すると、ほとんどの技術マネージャーたちは、
    正しく製品を動かせなかったという。
      (中略)
    設計段階でどの機能が重要なのか明確な定義がなされない。
    国内営業や海外営業、マーケティングにカスタマーサポートと
    さまざまな部署にお伺いを立てて製品企画をつくる。
    こうして、機能が多いことだけが特徴で、
    ユーザーには使いにくい製品が増えてしまっているのだ。
    <引用ここまで>
    笑えない笑い話ですね。。。
    「ドラえもんがいる」ということと、
    「ドラえもんの道具が全てある」ということは
    まるで違うということですね。

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