文書の意味を見直そう <1>  「マニュアル」中篇

前回の続きです。
品質マニュアルという、「自社のQMSの在り様」を定義するものがあることで、
直接のメリットを一番享受する、社内の人間とは誰でしょうか?
それは、経営層(トップマネジメント)だと思います。
なぜなら、QMSを構築し、修繕し、活用してゆく主体は、経営層のはずだからです。
("マネジメントシステム"って言うぐらいですから。)
品質マニュアルを、経営層が品質管理においてすべきことを纏めた
「経営の手順書:品質管理編」という位置づけにしてみてはいかがでしょう。
(もちろん、QMSの有効性をチェックし、品質マニュアル自体を
 改訂してゆくことまでが経営層の仕事です。)
経営層にとっての仕事である「経営」という業務自体は多岐にわたる内容を含んでおり、
その中の一分野である「品質管理」についての手順書です。
そういう風に考えてみると、
「審査の時にだけ書庫から引っ張り出されてくる、審査員向けの説明資料」
とは違った品質マニュアルが出来るのではないでしょうか。
                                    ・・・・まだつづきます。