機能比較

2014 年 4 月、Windows XP (SP3) の延長サポート期間が期限を迎えます。もうあと1年もありません。 Windows Server 2003 (Sp2) の延長サポート期間はそれよりも長く2015 年 7 月までなので、まだあと2年ほどあります。

しかし、Windows Server 2008 や Windows Server 2008 R2 への切り替えを検討する企業が増えているようで、バージョンアップに関する問い合わせを最近よく受け付けます。中でも特に、対象サーバーがドメインコントローラーであるケースが多いように感じます。

 

 

クライアントPCをWindows Vista や Windows 7 に切り替えるからといって、必ずしも、ドメインコントローラーをWindows Server 2003からWindows Server 2008 や Windows Server 2008 R2 へ切り替える必要はありません。そのままでも使えます。

しかし、グループポリシーを用いてクライアントPCを緻密に管理したい場合は別です。

Windows Vista や Windows 7 において新規に導入されたグループポリシーの場合、Windows Server 2003 からは制御出来ないため、足並みを揃えてバージョンアップする企業が多いようです。

 

 

実際のお問い合わせの内容は様々です。

「ドメインコントローラーのバージョンアップ作業手順を知りたい」といったものであれば、過去に類似のお問い合わせが多くあるため、概ね紋切り型の回答で済みます。

しかし、中にはサポートとして答えにくいものもあります。

その代表例が「Windows Server 2003 と Windows Server 2008 はどう違うのか?」というものです。

 

 

なぜ答えにくいのかというと、そういう情報を持ち合わせていないからです。

そもそもこれは導入支援の範疇であり、営業コンサルタントの出番です。サポートが運用支援として承る話ではありません。

サポートというのは文字通り、日々サーバーを運用する上で発生した問題点や疑問点の解消をお手伝いする仕事です。そのため、導入支援に関わるような技術、ノウハウ、資料は基本的に存在しません。

また、大抵の場合、上位(新)バージョン側のサポート契約が未締結であることもネックになります。

中には「バージョンアップを検討している段階なんだから、まだ契約していないのは当然。」とおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、契約していない製品の機能について問い合わせても、サポートは受けられないのが当然です。

 

 

では、こういったお問い合わせはお断りなのかというとそうでもなく、出来る限りのことはします。(各サポート会社の方針や契約内容、あるいは各お問い合わせ毎の個別の事情や背景によっても変わると思われますが。)

とは言え、この「出来る限り」というのは本当に限られているので、実際には大した事はできません。主に Technet のサイトなどで、マイクロソフト側から公表されている情報を提示することが中心になります。

例えばこんなサイトです。

Windows Server 2003 SP1 から Windows Server 2008 への機能に関する変更点

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc753208(v=ws.10).aspx

 

 

はっきり言って、このレベルの情報であればサポートに問い合わせるまでもなく、お客様自身でググれば済んでしまうことなんですね。これは仮に上位バージョンの契約が締結済みであっても同様です。

なお、上記サイト内にも書いてありますが、決して全ての変更点を余さず網羅しているわけではありません。影響が大きそうな部分を、ピックアップして記載しているだけのようです。

 

 

あと他にサポートとしてできる事と言えば、蓄積された過去のお問い合わせの中から、バージョンアップに起因して発生した問題を紹介することぐらいです。もっとも、「他のお客様ではこんなケースがありましたよ」というレベルの情報に過ぎないので、決して「そういった事にさえ気をつけていれば、他に問題は起きない」わけではありません。

 

 

実際に発生した事象や、個別の機能についてのお問い合わせには詳細に対応出来るのですが、そうでないお問い合わせは苦手です、というお話でした。

 

男女比率

私の勤務先のサポート部門では、どういうわけか女性が大変少ない。

 

 

私が所属する Windows の課に限らず、全体的にそうだと言える。

 

 

なぜだろう。

 

 

サーバー女子とか流行らないだろうか。

 

 

流行らないだろうな。

 

 

Windowsのサポート、という仕事。

今時ほとんどの家庭にPCがあるのと同じように、ほとんどの企業には「○○サーバー」があると思います。

実務的にはPCが数台あれば事足りる小規模組織でも、データの共有や保全のためにファイルサーバーを置いているケースもあることでしょう。それも立派なサーバーです。最近は家電量販店でもかなりこなれた価格のものが売っています。

ある程度の規模の企業では、間接部門の中で情報システム部が独立していて、専任のサーバー管理担当者がおかれています。さらに大きな企業になると、外の世界と隔絶されたサーバールームに常駐してサーバーの面倒をみる人がいたりします。

 

 

私が今就いているサポートの仕事では、そういう「現場」の方々からの問い合わせに答え、様々なトラブルや機能面の疑問などを解消し、業務システムの安定運用をお手伝いしています。

仕事の内容はあくまでも「問い合わせへの回答」に限られるため、私自身が現場に赴いて設定作業などをすることはありません。また、効率的・効果的な運用手法についてアドバイスやコンサルティングをすることもありません。それらは、サポートとは違う「別の職種」の仕事となっています。

各職種の棲み分けは会社によっても違うでしょうが、少なくとも今の私の勤め先では明確に切り分けられているため、サポート契約の中にそれらは入っていません。

それと、私自身の守備範囲がWindowsに限られているため、他のOSおよびOS上で動くアプリケーションについての問い合わせは、適宜別の担当者へとお任せすることになります。(そちらのサポート契約があれば、ですが。)

 

 

正直言いまして、” OSのサポートとして出来ること ” は限られています。「パソコンなんでも相談室」ではありませんので、「サポートに電話さえすれば、どんな問題もたちどころに解決!」というわけにはいきません。(そんな相談室は世界中探しても無いと思いますが。)

しかし時々、そう誤解していると思われる問い合わせや、首を傾げたくなる(理由は様々)問い合わせが入ることもあります。

今回新設したカテゴリー「サポート雑感」では、そういった問い合わせの例を挙げながら、「OSサポートの使いこなし方」や「OSサポートの在り方」について、思うことを書いていこうと思います。

 

 

※当然ながら守秘義務があるため、実際にあった問い合わせの内容をそのまま載せるわけにはいきません。下手をすると顧客情報の漏洩になりますので。一部を改変したり複数のケースを合体させたりすることで、個別の顧客や個別の問い合わせを特定できないように配慮します。