Kintone体験セミナー

サイボウズ社の新サービス「Kintone」の操作体験セミナーを受けに、水道橋へ行ってきました。
もちろん無料です。
Kintoneがいかなるものかは、こちら↓の紹介記事をご覧ください。
http://blogs.itmedia.co.jp/techneco/2011/11/salesforce-kint-3427.html
30日間の無料トライアルも可能なので、実際に触っていただくと分かりやすいかと思います。
なお、サイボウズ社はすでに「デヂエ」なる
Webデータベースサービスを提供していますが、
こちらはサイボウズOfficeの一部として、Kintoneとは別の進化をするそうです。
(これは、青野社長のツイッターからの情報です。)
結論から言いますと、有償のサービスとしては疑問符が付く、というのが正直な感想です。
決して高額ではないのですが。(1ユーザー月額880円)
私はSalesforceを使っていたため、どうしてもそちらと比較してしまうのですが、
無料のSalesforceFreeEditionと比べても、機能不足が目立ちます。
特に残念なのは、リレーションが組めないこと。何よりもこれが致命的です。
一つ一つのDB(MicrosoftOfficeAccessでいうところの「テーブル」)のことを、
Kintoneでは「アプリ」と呼ぶのですが、
アプリ同士を関連付けることが出来ないんですね。
中小零細企業の管理業務では、Excelによる「一覧表」が多用されていて、
ファイルが担当者のローカルPCの中だけに保存されていることが少なくありません。
IT活用レベルがもう少し上がると、ファイルサーバー上にエクセルファイル上げて
複数人数による同時編集が出来るようにしたり、
エクセルではなくアクセスを使ったりするようになるわけですが、
リレーションが組めないとなると、エクセルの代替にはなってもアクセスの代替にはなりえません。
他に気になったのは点は、
・ドロップダウンリストの選択肢群の中で、どれか一つをデフォルト値に定めることが出来ない。
・自動採番の項目が作れない。
・入力規則に反した入力がなされた際のエラーメッセージを自作できない。
といったところです。
もちろん、良いところもありました。
何と言ってもまず第一に、アプリ作成のUI(ユーザーインターフェース)が非常に分かりやすい。
Salesforceも十分分かりやすく直感的なUIなのですが、Kintoneはそれ以上です。
アプリに盛り込みたい項目(フィールド)を、左ペインの候補群の中から
ドラッグ&ドロップで配置するだけでいいんです。
この点は本当に素晴らしいと思います。
システム管理者の権限を有していない一般ユーザーでも、
自分で「個人用」のアプリを作成出来るんです。
これはなかなか興味深いですね。
意外と、そんなところから全社的に有用なアプリが産まれてくるかもしれません。
(個人用とは別に、複数人数で使用する「General」という概念がありますが、
 そちらのアプリは管理者権限が無いと作れません。)
また、作成したすべてのアプリに、デフォルトで「コメント」と「変更履歴」の機能が
付いてくるのもいいですね。
特に変更履歴においては、「その変更を元に戻す」ということも可能です。
また、ワークフロー(電子承認)チックなことが出来る「プロセス管理」という機能もあます。
デフォルトでは無効なので、あるアプリにおいてその機能が必要であれば「有効化」します。
高価で複雑なワークフローシステムよりずっと便利で簡易なので、
もしかしたらそういった製品を一気に「過去のモノ」にしてしまうかもしれません。
まとめます。
「アレが出来る、コレが出来る」というような”機能面”では、
無料のSalesforceFreeEditionにすら追いついていない点が目立つものの、
それは今後の機能追加で十分カバーし得ることです。
そういう表面的な部分ではなく、UIなど、もっと根本的な”サービスとしての設計”の部分、
足りないからといってそう簡単に「追加」出来ない部分については、
非常に洗練されています。
2012年3月にはリレーションも組めるようになり、
その後も3ヶ月単位でバージョンアップをして行くそうです。
現在はともかく、十分、今後に期待できるサービスです。
ただ、やはり無料のSalesforceFreeEditionに機能面がある程度追いつくまでは、
有料サービスとして公開しなくても良かったのではないかと思います。
ベータ版と称して無料公開し、多くのユーザーから機能追加要望を募る、
という手も有ったのではないでしょうか。