「設計・開発」とは <5> レビューと検証と妥当性確認 【対象(後編)】

しばらく続いた 「ISO9001 7.3 設計・開発」についてのシリーズも、
今回でいったん一区切りです。
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<観点2> 「何を○○するの?」
◆妥当性確認:2010/2/6の記事でも触れましたが、対象となるのは
       「結果として得られる製品」であり、それが
       「指定された、意図された用途」に適うかを確認するのが
       「妥当性確認」です。
       
       実際に作ったモノをじっくり見てみたら、設計図を描いているときには
       なかなか気付かないような不備に気付くかもしれません。
       あるいは、それを現場の職人さんが修正した痕跡を見つけるかもしれません。
       はたまた、製造技術の限界により、設計者の意図通りに作られてない点が
       発見できるかもしれません。
       私がISO9001に関わるよりずっと前の、製造業向けCAD・CAMシステムの
       営業をしていた頃にによく耳にしたことですが、
       設計という作業は、決してお絵描きではありません。
       描いて終わりではないのです。
       あくまでも、実際に作られる「モノ」こそが大事であり、
       設計・開発というのはモノに至るまでの前工程の一つです。
       だからこそ、設計・開発の質を評価しようと思ったら、
       「現物」なしには語れないのです。
       実際に顧客に届けられる製品(やサービス)の品質に対して、
       製造現場だけでなく組織全体・全工程がそれぞれの責任を果たす
       というのがISO9001の主旨なのだろうと勝手に解釈しています。