クレーム考 <見えない不満>

突然ですが、このブログをお読みのみなさんは
自らの不始末でクレームを起こしたことがおありでしょうか。
私はあります。もう数年前になりますが、出禁が一件。。。
それはさておき、最近、クレームには2種類あることに気付きました。
今日はそれについて書こうと思います。
一つは、大きなミスをしてお客様を怒らせてしまうこと。
この手のクレームをフォローするのは、ある意味簡単なんです。
お客様が怒っている理由・原因が、誰の目にも明らかなので。
しかし2つ目は事情が異なり、少々厄介です。
それは「累積した不満」です。
お客様との日々のやりとりの中で、些細なコミュニケーションギャップ等が度々あると、
お客様の心の中には、表には出ない“小さな不満”が積み重なっていきます。
そしてある日、ちょっとしたきっかけで一気に噴出し、
「クレーム」として怒りの電話が会社にかかってくることになります。
この手のクレームは、一つ目と違って対処が難しいと思います。
原因が見えづらいからです。
一回一回の”小さな不満”は、多くの場合、すくなくともこちら側は
「粗相をした」という意識が希薄です。
たとえ気付いたとしても、その場で簡単に謝って済ませ、
いちいち上司には報告しないことがほとんどでしょう。
お客様の側も、もしかしたら「粗相があった」とは明確に感じていないかもしれませんし、
感じていたとしても、一回一回の出来事を具体的に覚えている人の方が少数派でしょう。
それでも、不満という「感情」だけは長期にわたって確実に蓄積していきます。
そのため、実際に届くクレームの内容は、
直接のきっかけとなった件についてのみであることがほとんどになります。
すると、クレームを受ける側としては、
「たしかにこちらの粗相ではあるけれど、
 この程度のことでなぜここまで怒っているんだろう?」
と首をかしげることになります。
とりあえずその件についてうまく対処し、ひとまずクレームを収めることに成功したとしても、
それだけではお客様の心の中に「不満の根」が残ったままです。
また次も、些細なことがきっかけでクレームになるかもしれませんし、
今度は何も言わずにお客様は去っていってしまうかもしれません。
表面的にはつつがなく取引を続けているお客様も、
もしかしたらそういう不満を抱えているかもしれません。
では、そういった「表面化するまで見えない不満」を、どうやったら
早期発見出来るでしょうか?
→つづく。